8月夜のワイン会のご案内/6月夜ワイン会の様子

6月より当店にて夜のワイン会を開催しております。
8月は3回目となりますが、6月の会に引き続き、
カーヴ・ド・リラックスの別府岳則さんをナビゲーター
にお迎えして開催します。

別府さんは「世界の素晴らしいワイン生産者紀行」と
題して、6、8、10月と担当して頂く予定で、
6月はチェコとスロバキアを取り上げて開催しました。
8月の会ではカリフォルニアを取り上げます。

8月の会のご案内を差し上げます。

○ 8月の会のご案内 ------------------

http://www.nishitani-sushi.com/winetour_special.html

ワインは産地の文化や歴史、気候を映し出します。
よいワインの造り手はそれを活かしつつ、彼らの考え
をワインに反映させるものですが、それは本当に千差
万別。生産者の数やワインの数だけ異なった姿があり、
その背景を知りながら鑑賞していくのもワインのひとつ
の楽しみです。

8月はカリフォルニアを取り上げます。
従来のパワフルなイメージから、繊細なピノ・ノワール
やシャルドネや自然派ワインなど多様な姿が浮かび上が
る今のカリフォルニアですが、今回注目したいのは混植
混醸とジンファンデル。
混植混醸はオーストリアの専売特許に非ず、ジンファン
デルはパワフルで甘いワインだけに非ず、です。未だ
三十代半ばながらマスター・オブ・ワインに手がかかり
つつあり、混植とジンファンデルの復興に心血を注いで
います。
BedrockのMorgan Petersonのワイン
を飲んで、今のカリフォルニアワインの向かう姿を、
季節の料理と江戸前鮓を召し上がって頂きながら
味わいましょう。




日時 8月19日(土)19:00~
会費 13,000円(税込)
 ※ お支払いは現金にてお願いいたします。
定員 12名様限定

内容 ワイン数種にあわせた江戸前鮓と料理の特別コース


【解説】
別府 岳則
ソムリエ、インポーターなどワインに様々な角度から
関わり、現在は有名ワインショップ「カーヴ・ド・
リラックス」にて販売員兼バイヤーを務めています。
ポルトガルワインに造詣が深く、ポルトガルの魅力を
伝えつつ、オーストリアワイン大使としてオーストリア
の素晴らしさもお客様にお伝えしています。
AWMB認定 オーストリアワイン大使(ゴールド賞)
WSET (The Wine & Spirit Education Trust(英))認定
Level3 Wines and Spirits

お申込みは、お電話、メール、Facebook
でお受けしております。

電話 03-6228-4659
メール info@nishitani-sushi.com

<ワイン会キャンセルポリシー>
キャンセルは前日までにお願い申し上げます。
当日キャンセルの場合はお代を頂戴いたしております
ので、ご了承頂きたく存じます。

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○ 6月の会の様子

さて、今月も担当する別府さんが6月に行った会では、
チェコとスロバキアの生産者を取り上げました。



チェコとスロバキアのワインは触れることが少ないかと
思いますが、注目すべき生産者がいます。
そのような生産者として、スロバキアの「Strekov1075」
とチェコの「Dobra Vinice」を取り上げ、その歴史や
文化に触れながら別府さんが解説されました。

スロバキアのStrekov(ストレコフ)1075は、ストレコフ村
で代々ワイン造りを行っており、スロバキアを代表する
自然派の造り手です。

世界一のレストランと評されるデンマークのnomaも
ストレコフのワインを気に入りオンリストするなど、
自然派のワインを取り扱う各国のレストランで取り合い
になっているワインです。

この会で取り上げたストレコフのワインは下記でした。
・Don Zsolt 2015
・Porta3 NV
・Veltlin 2015

オーストリアとも接している国のため、オーストリアでも
造られているブドウ品種をストレコフでも造っています。
白ですとリースリング、ヴェルシュ・リースリング、
グリューナー・ヴェルトリーナーなど、赤ですと
ザンクト・ラウレント、ブラウフレンキッシュなどです。

この日取り上げたDon ZsoltとVeltlinもブドウ品種は
それぞれリースリングと、グリューナー・ヴェルトリーナー
でした。


一方、チェコのDobra Vinice(ドヴラー・ヴィニツェ)
は別府さんがストレコフを訪れた際に、連れて行きたい
生産者があると言って連れて行ってくれたところだそう
です。当主のPetr Nejedlikは英語が全く通じないため、
ストレコフの方を介して会話したそうですが、栽培も
醸造も哲学が非常に素晴らしく、試飲したワイン自体も
その哲学が反映されていて、別府さんが惚れ込んだとの
ことです。話によると
Madam Lalou Bize-Leroy(Domaine D'auvenay)、
Olivier Poussier(2000 World Champion Sommelier)
も彼のワインを飲み、非常に高く評価したという自然派
の造り手です。

この日取り上げたのは、
・Creme de Pinot Noir 2015
・Ryzlink rynsky 2013
・Rouge de Pinot Noir Qvevri 2013
です。

Ryzlink rynskyは、リースリングを使ったワインで、
他の二つはいずれもピノ・ノワールでした。

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実は、私もこの生産者のワインを是非とも飲みたかった
ので、会に参加させて頂いたのですが、ストレコフと
ドブラ・ヴィニツェの双方のワインに共通して感じられ
たのは、土壌特有のミネラル、そして、ブドウ品種の
個性を優しくそして明確に表現する造り手の姿勢。さらに、
うま味があって伸びやかな味わいの強さと、天候と品種
を表した酸の具合などはワインがとても自然に作られて
いることを反映していると感じました。

単品でみると、例えばストレコフのPorta 3は、
・Veltlínske zelené(グリュナー・フェルトリナー)
 2011、2013、2015
・Rizling vlašský(ヴェルシュ・リースリング)
・Devín(デヴィン:スロバキアの品種 Gewürztraminer
 x Veltlínske červeno-biele)
・Aurelius(アウレリウス:チェコの品種 Neuburger
 x Riesling)
の4種類を造り手のジョルトが感性のままにブレンドして
最高に美味しいワインを作るコンセプトのオレンジワイン
で、圧巻の複雑味と風味の広がり、そしていつまでも続く
余韻という素晴らしい酒質のワインでした。複雑であり
ながらもそれぞれの風味の要素がよくわかるというこれ
も驚きでした。

また、ドブラ・ヴィニツェのRouge de Pinot Noir Qvevri
は、天然酵母にてクヴェヴリ樽で発酵、1000Lのクヴェヴリ
で11か月熟成され、さらに600Lの新樽で12か月熟成して
無濾過で瓶詰めするという、自然に作るからこそ手のかか
るワインです。ブラインドで飲むとブルゴーニュのとある
特級畑のワインを彷彿とさせるような味わいで、素直に
美味いという感想が出ます。果実味と熟成感の風味もさる
ことながら 余韻の長さと官能さが素晴らしいワインでした。

ストレコフに関しては栽培や醸造に関する情報が揃いつつ
あうようですが、ドブラ・ヴィニツェについてはまだまだ
明かされていない部分があるようで、今後さらに深く知り
たくなるとても興味深い造り手であると感じています。


別府さんの会では料理はその季節のものを中心にコースに
仕立ててほしいとのご要望を頂いており、この日の料理は
・前菜:胡麻豆腐 雲丹乗せ/鮎の一夜干し
・刺身:真鯛、青柳、白烏賊
・炊合せ:鱧子、小芋、おくら、蓮根
・強肴:帆立と椎茸のソテー アンチョビと出汁のソース
・江戸前鮓:伊佐木、春子鯛、鰯、鮪赤身づけ、穴子白焼き、
 蛸桜煮、中トロ炙り
・椀物:小蛤の吸物
とお出ししました。




脚色せずに自然に表現されたワインとは、食材を生かした
和食のような料理と寄り添うという別府さんの考えによる
もので、この日も食材の持つうま味や滋味、そして料理の
ベースとなる出汁、江戸前鮓の手仕事などがワインと同調
しており、非常に面白い会となりました。

ご参加頂いたお客様もチェコとスロバキアのそれぞれの
ワインに興味津々で、また、その味わいの素晴らしさを
楽しまれたご様子でした。別府さんの解説に耳を傾けな
がら、ワイン一つ一つと向き合いつつ、料理との相性を
楽しまれたようで、とても真剣な雰囲気の会となりました。

8月はカリフォルニア、そしてまた10月と別府さんとの
コラボレーションした興味深い会を今後も行ってまいり
ますので、今後もぜひ皆様ご参加ください。


鮓&ワインおーじ

銀座壮石

「銀座壮石」は、江戸前鮓、会席料理とそれに合わせたオーストリアワインを、凛とした雰囲気と下町の温かさを融合したおもてなしのもとで召し上がっていただけるお店です。