土曜ランチワイン会(9/3)を開催しました

【土曜ランチワイン会(9/3) オーストリア北の銘醸地:カルヌントゥムの魅力に迫る】


9/3(土)の土曜ランチワイン会は、オーストリアの北の銘醸地「Carnuntum(カルヌントゥム)」をテーマ取り上げました。

カルヌントゥムはオーストリアの北の産地でありながら、赤ワインがその生産量の過半数を占める唯一の地域です。東のスロヴァキア、ハンガリー側からのパンノニア気候による暑い空気が流れ込み、一方、北側からはシベリアの寒気が流れ込むので、オーストリアの中で最も暑くて、最も寒い地域という異名があります。この寒暖差のおかげで、優れた赤ワインが出来る銘醸地となっています。

今回はこのカルヌントゥムを代表する造り手による、シャルドネ、ロゼ、ツヴァイゲルト、ブラウフレンキッシュをお出ししました。カルヌントゥムのワイン生産地は大きく3つの地方に分かれますが、その中でも中心的な、Göttlesbrunn、Prellenkirchenの生産者によるワインです。

ツヴァイゲルトはカルヌントゥム全体で造られており、中でもRubin Carununtum(ルーヴィン・カルヌントゥム)というワインは生産者組合で決めたこの地域を代表する最も重要なツヴァイゲルトで、毎年、各生産者が、これがルーヴィン・カルヌントゥムにふさわしいというワインを持ち寄り、生産者組合の方々がブラインドでテイスティングして全員が了承したワインのみがルーヴィン・カルヌントゥムと名乗って販売することを許されるというこの地域独特のワインがあります。Rubinとは宝石のルビーのようなという意味合いで、宝石のように貴重である、ワインも色合いもルビーの色という意味合いを重ね合わせています。ツヴァイゲルトというとスパイシーで土っぽさなども感じるものが一般的なイメージですが、ルーヴィン・カルヌントゥムは非常にエレガントで、赤系果実の熟した風味もあるワインが特徴です。

一方、もう一つ重要な品種としてブラウフレンキッシュがあります。ブラウフレンキッシュの多くはブルゲンラント州で造られていて、ニーダーエスタライヒ州では珍しいですが、カルヌントゥムは冷涼な気候を生かして、非常にエレガントなブラウフレンキッシュを生み出しています。特にPrellenkirchenはブラウフレンキッシュの銘醸畑であるSpitzerbergがあり、石灰岩質土壌と気候による、他の地域に見られないミネラル感を有したワインが生み出されています。

北の地域カルヌントゥムがだからこそ表現できるオーストリア地場品種の赤ワインの魅力、そして、その生産者たちの醸造哲学などをお伝えしました。

無論、当店の料理、江戸前鮓との相性も非常に良く、各ワインの特長を掴みながらペアリングし、季節の食材の味わいを引き立てるワインと料理の組み合わせとなりました。


ペアリングの体験と共に詳しい説明は是非ワイン会にて!


今後の土曜ランチワイン会は下記の予定で開催いたします。お気軽にご参加ください。


【銀座 壮石】

・10月8日(土):第124回「オーストリアの北の銘醸地:テルメンレギオンの魅力に迫る」

・11月5日(土):第125回「オーストリアの造り手が考えるナチュラルワインとは」

・12月3日(土):第126回「スパークリング協奏曲 年末篇」


【銀座 壮石 新】

・9月17日(土):第20回「オーストリアの北の銘醸地:ヴァッハウの魅力に迫る」

・10月22日(土):第21回「オーストリアの北の銘醸地:ヴァーグラムの魅力に迫る」

・11月19日(土):第22回「オーストリアの北の銘醸地:ウィーンの魅力に迫る」

・12月17日(土):第23回「年の瀬の江戸前鮓とオーストリアの泡、白、赤」

銀座壮石

「銀座壮石」は、江戸前鮓、会席料理とそれに合わせたオーストリアワインを、凛とした雰囲気と下町の温かさを融合したおもてなしのもとで召し上がっていただけるお店です。