季節の鮓とおつまみ

今日は私の好きな冬の味覚を。・煎り銀杏煎り銀杏は熱によって中がほっくりとして、味は甘みとともにわずかな苦みがあります。軽い振り塩が甘みを引き立て、銀杏の苦みとのバランスが良くて、箸が止まりません。熱いホクホクのところを頬張りながら、米のうま味が際立つ「ゆきの美人」や「雪の茅舎」などの純米酒と頂くと格別です。
・槍烏賊(やりいか)身が槍のように尖っていることから名づけられた槍烏賊は、「耳」と「身」をそれぞれ召し上がっていただくと、その触感の違いが楽しめます。「耳」はコリコリと歯ごたえがよく、味わいも淡白でさっぱりとしています。一方、「身」の部分は細切りにしてお出ししていますが、耳よりも味が濃く、食感は歯ごたえもありますが、肉厚できめ細かく、すこしねっとりもしています。コリコリとした食感を楽しむ「耳」、そして、味わいが濃い「身」とそれぞれを比較しながら楽しむのが、僕の槍烏賊を楽しむ流儀です。生姜醤油を添えた槍烏賊には、私はオーストリアワインの中で、カンプタール村の良い畑の「グリューナー・ヴェルトリーナー」を合わせたいです。
・鯵(あじ)そして先日は、淡路島から鮮度抜群のとても良い鯵が入っておりました。冬場で身に程よい脂をまといながらも、身がしっかりとしていて鯵のうま味が凝縮していました。鯵は干物にするとそのうま味がより引き出されますが、そもそもうま味が強く、また、個人的にはミネラル感も感じる魚です。そこに程よい脂が甘みを与えて、さっぱりしながらも余韻に味わいが残る素晴らしいネタです。赤みがかった身の味にはその色合いとも合わせて、オーストリアのシュタイヤーマルク地方で作られるロゼワインの「シルヒャー」がとても相性の良いパートナーとなります。
他にも多数の季節のものを取り揃えております。ぜひ、皆様それぞれお好みの冬の味覚を当店でお楽しみください。鮓&ワインおーじ

銀座壮石

「銀座壮石」は、江戸前鮓、会席料理とそれに合わせたオーストリアワインを、凛とした雰囲気と下町の温かさを融合したおもてなしのもとで召し上がっていただけるお店です。